前回までの話↓↓

第1話 脱サラ直後の話①

第2話 脱サラ直後の話②

第3話 脱サラ直後の話③

第4話 脱サラ直後の話④

第5話 脱サラ直後の話⑤

第6話 脱サラ直後の話⑥

第7話 脱サラ直後の話⑦

第8話 脱サラ直後の話⑧

第9話 脱サラ直後の話⑨

第10話 タツヤという男①

第11話 タツヤという男②

第12話 タツヤという男③

第13話 新居はいわくつき物件①

第14話 新居はいわくつき物件②

第15話 ビジネスの種①

第16話 ビジネスの種②

以下、本編。

===============

“ビジネスは、常に今身の回りに有るもので作る“その言葉をヒントに、今すべき事は今まで培った営業ノウハウをコンテンツ化する事だと気付いた俺は、

自社サービスとして月額50,000円で週1×4回/月の営業コンサルを販売する事を決めた。

有体物を自社商品化するには生産ラインや生産原価が要る、そんなものは自己資金10万円では作る事は不可能だ。

だったら逆に無体物なら?サービスなら身体一個あれば提供できる、生産原価は俺自身が今まで培ってきた経験だ!

 

以前学んだSNSを活用したマーケティングノウハウを活用し、俺は暫く放ったらかしにしていたFacebookでアタックリストを作る事にした。

まずは、ターゲット属性に近い友だちの数を増やす。

対象の居住区域も出来れば東海三県が望ましい。

そして、ノウハウを駆使し、3ヶ月で友だちリストを3000人まで増やす事に成功した。

後は、見せ方、ブランディングだ。

相手に”こうなりたい”と思われる自分を演じる。

 

これはサラリーマンや経営者とわず会社の役職者だってそうだ。

課長に昇格した瞬間に能力が課長になるわけじゃない。

理想の課長像を演じている内に、いつしか自然と課長の能力が身に付くもんなんだ。

誰だって最初は一年生。

次に、タイムラインを使った、自然な教育。

何度もタイムライン上に”見せたい自分”の文章やイメージ画像を投稿する事で、これが野立て看板と同じ効果を相手に与える。

イメージの、刷り込みだ。

その刷り込みが良ければ良いほど、会っても居ない相手を信用し、そして興味を持ち始める。

相手が興味を持ち始めると、投稿に”いいね”や”コメント”が付くようになる。

そうなれば、第二段階に入る。

ブログ、だ。

Facebookの構造上、長ったらしい文章は向かない。

特に売り込みに近いビジネス投稿は読んでいる方も不快に思うことも多い。

そういった文章をFacebookに載せるのは本来NGだ。

だったらどうしたら良いのか?

それなら”違う媒体へのリンクを貼れば良い”のだ。

その”違う媒体”こそ、ブログだ。

自分に興味を持った相手に対し、長文向きのブログで更に興味をそそらせる。

そうやって教育されたターゲットは次にどんな行動を取るのか?

決まっている。

興味を持った対象に、会いたくなるんだ。

 

この原理は、アーティストのチケット販売や、ライブ動員、イベント集客とほとんど同じだ。

SNSという媒体を使って、自分のファンを作る。

ファン属性の人間は、お金を払ってでも相手に会いたいと思うように出来ている。

ここまでくれば、後は簡単な話だ。

何度かアポイントを焦らし、ようやく漕ぎ着けたと相手に思わせた状態で直接会えば良いのだ。

こちらの見せ方が相手の期待値を超えて完璧に近ければ、相手はこちらの思い通りになる。

 

俺は、この原理を駆使し、新規のコンサルティング契約を増やしていった。

そしてついに、あの”いわくつき”物件からオサラバする時が来たのだった。

続く。