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起業コラム 第1回
起業コラム 第2回
起業コラム 第3回
起業コラム 第4回
起業コラム 第5回
起業コラム 第6回
起業コラム 第7回
起業コラム 第8回
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起業コラム 第11回
起業コラム 第12回
起業コラム 第13回

ーーー本編は以下から

「助けてくれ」

「やばい」

そんなメールと大量の着信が入っていた事に気付いたのは、朝起きてからだった。

メールの受信時間は午前4時頃。

物々しい文章とは裏腹に、俺は落ち着いていた。

送り主は、タクヤだった。

当時は、俺もタクヤもまさに”蛮性”だった。

それが、タクヤはもっと著しい所がある。

人一倍優しくする事が出来る人間は、逆もしかり。

優しいから人を傷つける。

タクヤは正にそのタイプで、俺は何度もそんな様子を目撃している。

彼の拳は人を守る縦にもなれば、人を傷つける刃にもなっていたのだ。

案の定、タクヤは夕方にボロボロの格好で返ってきた。

右腕には包帯がグルグル巻きにされてあり、少し血も滲んでいた。

男女間のもつれ話、話を付けにいった処、第三者が登場。

揉めて、第三者が車を発進したところでボンネットに飛び乗り、運転席めがけて拳を振り下ろしたとの事だった。

気付いたら血まみれで警察署。

俺に連絡したのは身元引受人の要請だったとのことだ。

何れにしても、無事?で何よりと、俺たちは大手ドラッグストアPBの安い発泡酒と

、スーパーで5時以降のセールで半額だった3個で100円のコロッケを肴に小さな祝杯を上げたのだった。