例えば会社の従業員や後輩、もしくは自分が可愛がっている若い起業家とお店に行くとする。
店員とお客さんがフレンドリーなのは良い事だし、お店のお客さん同士仲良しなのも雰囲気を良くするので寧ろ歓迎だが、それはこちらが単体なのか複数なのかにもよると思う。
そしてもし複数人であれば、同行しているメンバーの関係性をしっかり見極めてもらいたい。
素人ならまだしも、接客経験や社会人経験をそれなりに積んでいれば、会話の中身や席の位置、見た目の年齢、ちょっとした上下関係の会釈などを含めた非言語的な情報からメンバーの関係性を予期することは難しくないはず。
お店自体が広く、店員との距離が遠い場合は致し方ないとして、例えばカンターバーなど、距離感が近い場合には尚更留意が必要だろうと思う。
お客さん同士に優劣を付けないというポリシーは頷けるが、それと面子を立てないのは意味が違う。
例えば、見た目は若いが明らかに社会的な地位の上下があったり、企業のオーナーとそこのスタッフという立場であれば同じ敬称を使うなどはどうなのだろう。
それをいちいち言及することは無いにせよ、知らず知らずの内に足が遠のくのは言う迄もない。
起業家、特にプライドを持った創業者社長はその辺りをとても気にする人が多いのは事実なのだから。
かゆい所に手が届く、というが本来接客業が気をつけなければならない部分はそういう些細な、けど面子に関わるさりげない気配りなのではないだろうか。
私なら間違いなく、そういうお店に通いたいと思うし、良いお客さんを紹介してやりたいという気持ちになるのだが。