ただのアニメと思うか、それとも作品としてのコンセプトやマーケティングなどの背景を分析し、ビジネスに活かすか。同じ情報でも活かし方次第。
 
①企画を作ってスポンサー集め
②映画を告知して消費者を集客
③版権を使いDVDなどコンテンツ化
④地上波の放映権をハンマープライス
⑤フリーモデルを活用しネットで無料配信
 
…ざっと浮かぶだけでも色んな販売戦略が見えてくる。
 
アニメの主人公たちの活躍は確かに感動ものだが、それを世に出したプロモーターたちの活躍の方が大人目線では感動する。
 
ちなみに、当該作品の主人公ルフィーは「海賊王」になる為、ひと繋ぎの大秘宝「ワンピース」を探す旅に出ている。
 
巷ではワンピースとは何か?についての考察がリアル・ネット問わず話題になっているので、自分なりの考察を立ててみた。
 
この作品に対する考察を立てるポイントはいくつかあるが…。
 
①時代背景
②主要メンバーの発言
 
が一番の着目点だろう。
 
①の事態背景について、
 
物語上は大航海時代という設定になっているが、作者の尾田栄一郎氏が実際の世界史になぞらえてこの作品を作っている点を考慮すると、実際に存在した航海時代と背景が似ていると考えても遜色ないだろう。
 
実際の歴史では、世界が大海賊時代だった頃、日本はというと戦国時代だった。
 
戦国時代といえば信長公が有名だが、彼はポルトガルの宣教師、ルイス・フロイスに地球儀をみせられた際、
 
「地球が丸い」ということ、そして「世界が一つの海で繋がっている」という事をすぐ理解した話は有名である。
 
だが、ワンピースの作中で主要メンバーである”ナミ”は旅の目的を「世界地図を描くため」と設定している点から、
 
同じ大航海時代でもワンピースの物語の時間軸では”まだ世界地図が出来ていない時代”だったことが分かる。
 
なので、作中に出てくる日本をほのめかすような”ワノ国”も、信長以前の戦国時代(〜室町時代)では無いかと考えられる。
 
世界地図が無い時代、世界は今と違い”平行線上に続いている平面世界”だと思われていた。
 
先に進めば進むほど今までとは違う世界にいけると信じて疑われていなかったし、”スタート地点とゴール地点が同一箇所になるはずなど無い”と考えられていた。
 
また、同じく主要メンバー”サンジ”の旅の目的は「オールブルーを見つけること」。
 
そしてワンピースとは”人繋ぎの大秘宝”だと作中で定義していることから。
 
この物語の時代では、
 
「全ての大陸が海で繋がっていてる」
 
「世界は丸く一つに繋がっている」
 
という事がまだ広く知られていない時代だということも見えてきた。
 
もちろん、スタート地点がゴール地点になり得ることなど想像すらしていないだろう。
 
つまり、
 
「全ての大陸が海で繋がっていてる」=「オールブルー」
 
「世界は丸く一つに繋がっている」=「ワンピース」
 
を指しているのではないだろうか?
 
主人公のルフィーが生まれた町、そして海賊王ゴール・D・ロジャーが処刑され「始まりと終わりの町」と作中で呼ばれているローグタウンこそ、それを証明する材料であると私は考える。
 
作中ではルフィーは海賊王になる為、ローグタウンを出発し仲間を集めてワンピースを目指しているが、
 
もし、ルフィ一行がワンピースを求めて最後に辿り着いた場所がローグタウンになれば…。
 
スタート地点もゴール地点もローグタウンということとなり、クルーは「世界は一つに繋がっている」ことを知ることになる。
 
そして、その事実こそがこの時代の大きな秘密「ワンピース」であり、ゴールに辿り着くまでに手にした経験と仲間が宝、つまり”大秘宝”ワンピースということではないだろうか。